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秋うらら縁に病む足晒しけり 深谷 栄子
病気になると、治療や薬だけでなく、自然からも癒しを感じることがある。風もなく気持ちの良い陽光が降り注ぐ縁側にいると、心が解き放たれるような感覚になる。「手当て」という言葉がある。病気や傷を治療する際に使われるが、文字通り、痛む場所に手を当ててさすられると、一時的に痛みが和らぎ安らぎを覚える。足の痛みや、間近に迫る冬を一時忘れさせてくれる日の光は、「陽当て」とでも呼べるだろうか。(選評:永瀬 十悟)